「彼が迎えに来る」
今夜は彼が来るかもしれない・・・
そう思いながら私はうとうとと
眠ってしまった。
そして目が覚めたのは0:00。
彼が迎えに来た。
チャニョルさんティーザー。
うとうとと眠りについた私が目覚めたのは
0:00ちょうど、これ本当なんです。
シンデレラは帰らなければいけないけれど
チャニョルさんは私を迎えに来て下さい
ました。❤️
普段の甘いマスクとは違う
神秘的で畏れを感じるような美しさ。
🌹
彼が私に逢いに来るときは決まって夜中。
そして人の姿になってやって来る。
彼は狼だから。
人には見えない夜の闇の世界を
彼の目は人の昼間の目のように
捉えることが出来る。
そして、闇の中で自由に動き出す者たちは
全て彼に跪く。
彼と私が出逢ったのはやはり夜だった。
帰りが遅くなった私は誰もいない通りを
一人で歩いていた。
目の前から銀色の髪が月の光に照らされて
まるでこの世の者とは思えない
神秘的な姿をした彼が歩いて来た。
私は怖いとは思わなかった。
二人とも互いに引き寄せられるように
歩みを進め、そして立ち止まった。
「僕が怖くないの?」
大きな彼は私を見下ろしてそう言った。
私は首を横に振り
「怖くないわ。とても綺麗な目だもの。」
私たちはそう言葉を交わしただけで
しばらく見つめ合った。
そしてまた、
お互いが向いているほうへと
一歩を踏み出し、私は背を向けたまま
歩き続けた。
でも私には見えていた。
彼が振り向き私を見ていたことを。
私が彼に再び会ったのは昼間だった。
「私を待っていたの?」
彼は黙ったまま私を抱き抱え
バイクの後ろに乗せ走り始める。
「僕と夜に出逢って怖がらなかった人間は
君が初めてだ。」
あぁ、やっぱり、人間じゃなかった。
あの夜から私は何となく気付いていた。
それでも私は驚いたフリをした。
「人間?てどういうこと?」
ここは滅多に人の来ない
かつて鉱山だったところ。
彼は誰もいないことを確認すると
一瞬だけ姿を変えた。
狼・・・
彼は私から少し離れて振り向いた。
多分迷って迷って
迷った末に打ち明けたことだから。
私は彼に近付き
彼を受け入れた。
人間を愛した狼。
人間を?!
私のことはまだ言えなかった。
彼は私と出逢ってから少しずつ
昼間にも行動を広げた。
全ては私のため。
暗闇でのほうがより楽なはずなのに
無理をしなくても・・・
そう、だって私も・・・
彼はきっと気付いている。
何も言わずにいるけれど。
彼を怖れなかったこと。
姿を見ても受け入れたこと。
彼にはそんな私が
疑問に思えてならないはず。
私に自分の姿を打ち明け
そして愛してくれる彼。
私も打ち明けなければいけない、
取り返しがつかなくなる前に。
それでも私を愛してくれるだろうか。
人間として生きる
狼の女を。
🌹
狼、ですね。
彼が天使でも悪魔でも
そして狼でも
私は大好きよ。❤️
たまには私も人ではなくなるのも
良いかしら。
すみません。
ティーザーで創作させて
頂きました。
動画、画像は全てお借りしています。
ありがとうございます。