EXOに心奪われて❤️

I think about you 24/7 and pray for your health and happiness.with a lot of love. I spell my love for you. I love EXO , Roses and The Tale of Genji.

幼馴染みの恋 #14(終)

「何度でもあなたと巡り逢う」

 

優しく、ゆっくりと、そして何度も、

寝乱れた私の髪を耳にかけるニョルの指。

時折頬に触れるその指の感触で

私は目を覚ました。

 

「おはよう・・・」

 

私は彼の頬を指先でなぞる。

 

『夕べは・・・』

 

言いかけたニョルのその唇を

私は指でそっと押さえた。

 

滅多に怒らない彼、

それは優しいから、だけじゃない。

きっと心の何処かでずっと

ベクと私のことを気にしてきたから。

 

だから、夕べのように

苛立つ感情をぶつけてくれたことは

私には嬉しかった。

謝ろうとしないで。

 

🌹

 

ニョルは付き合い始めてからずっと

私を愛してくれた。

 

桜咲く暖かな日差しの春の日も

溶けてしまいそうな暑い夏の日も

銀杏の葉で道が黄金色になった日も

雪が舞う寒い日も

 

いつも彼の笑顔と優しさが

私を包んでくれていた。

 

これからは私も

もっともっとあなたを愛していくから・・・

 

その日私たちは

ずっとお互いの温もりを感じたまま

過ごした。

 

 

 

そして

 

彼の腕に抱かれたまま

 

私は

 

深い眠りに落ちた。

 

🌹

 

行ってしまう

 

行かないで

 

手を伸ばすと

しなやかな長い指の手が

私をつかむ。

 

 

私は自分の部屋のベッドで目覚めた。

 

そして

 

ベクが私の手を握っていた。

 

『やっと目を覚ましたな。』

 

私は直ぐには状況が理解出来なかった。

 

どうして、私はベッドに寝ているの?

 

「ベク?・・・あ、ニョルは?」

 

ベクは何を言ってるんだというように

首を傾げた。

 

「ベクが皆で学生最後の初詣に行こう、

て言うから、私とニョル二人でフランスから

帰って来たの、帰って・・・」

 

おかしい、だって、私は大学4年のはず。

 

でも、ベクは?中学の頃のまま。

 

『お前、二週間前に突然倒れたんだ。

原因は不明だけど

身体には異常はみつからなくて、

それからずっと眠っていた。

そのせいで頭の中が混乱してるんだろう。』

 

え?倒れた?

私、ずっと眠っていたの?

 

『お前、どんな夢見てたんだ?

学生最後とか、ニョルとか。

誰だそいつ、そこに俺はいたのか?』

 

ベクが少しおどけて笑顔だけれど

どことなく寂しそうに聞く。

 

「今日は何日?」

 

『今日は入学式の前日。

お前、タイミング良く目覚めたな。』

 

お医者様に看て頂き

特に異常はみつからないので、

明日は入学式に出ても良いと言われた。

 

 

私は本当に別の世界に行っていたの?

パラレルワールド

それとも、もしかして、て、天国?

やだ、お花畑とか見ていないし。

 

🌹

 

そして

高校の入学式の朝を迎えた。

 

いつものようにベクは家の前で

待っていてくれる。

 

私の中では二回目の入学式・・・変な気分。

 

前は、こうしてベクと高校に行く途中

私が「彼氏が欲しい」て

心の中で呟いたつもりが声に出ていて・・・・・

 

「ふふっ」

 

『何だよ急に笑って。大丈夫か?

頭戻ってるか?笑』

 

「大丈夫だよ。物凄い記憶が戻ったし。」

 

これって、記憶が戻ったて言うのかな?

本当にあったことだと思うんだけど。

 

あの日の入学式は

クラスの女子の注目を集めたニョルが

教室に入ってきてゆっくりと

私の隣に座ったんだったなぁ。

 

今日は?

もし眠っている間の出来事で

それが夢だったら

ニョルは存在していない人なの?

ただの私の理想の人?

 

会いたいな・・・

 

そんなことを思いながら学校に着いた。

 

「あー、ベクとクラス同じ。」

 

『光栄だろ!笑』

 

私たちは子供の頃からずっと一緒。

ふざけあいながら喧嘩しながら

いつも隣にいるのが当たり前になっている。

その状況は眠りから覚めても

変わらなかった。

 

あの日と同じように教室に入ろうとして、

私は立ち止まった。

 

「ニョル・・・」

 

既に席に座っているニョル。

彼も私に気付いた。

 

優しく微笑む顔は

私が眠っている間に出会ったニョルに

間違いなかった。

 

 

席は隣。

ただ見つめることしか出来なかった

あの日の入学式とは違う。

 

「久し振り。」

 

ニョルは優しく私の頬に触れた。

 

『なに?お前ら知り合い?あ!昨日言っ』

 

ベクの口を両手で塞いだ。

 

「相変わらずだね。笑」

 

ニョルがそう言うとベクは

 

『お前とは気が合いそうだ!』

 

そう言って私に目で合図した。

さすが長い付き合いだね、

私が目覚めた時に言ったニョルの名前、

それから全てを理解してくれて

受け入れてくれたみたい。

 

🌹

 

不思議な体験をしたけれど

それで気付かされたことは

ベクの、憎まれ口をたたきながらも

私を心配事してくれる優しさと

それに甘えて頼っていた私の気持ち、

それはもしかしたらお互いに

恋心を抱いていたのかもしれない、

そんな恋もあるのだということ。

 

 

そして

 

互いに気遣いながら

自分が一歩引きながら

人を愛するということ。

 

ニョルと私

 

私たちは本当に出逢っていた。

 

そして

 

何が起きても

 

私たちは

 

何度でも巡り逢う。

 


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~終わり~

 

 

🌹🌹

 

 

この時代に生まれていて良かった。

EXOの皆様に出会えたこと、

チャニョルさんのことを

大好きになったこと、

本当に良かった。❤️

 

ここまでお読み頂きまして

ありがとうございました。

 

画像は全てお借りしています。

ありがとうございます。

 



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