｢優しさと束縛」
ニョルと私はあれからずっと
付き合っている。
高校を卒業するまで
ベクとも相変わらずふざけあっていて
私たち三人は本当に仲が良かった。
ギョンスさんはマイペースながらも
やはり仲が良かった。
ベクとニョルは同じ大学へ、
ギョンスさんはイギリスの大学へ、
私はフランスの大学へと進んだ。
ニョルと私は、離れていても
毎日話をしている。
時差があるのに、
ニョルは優しいから、私が寂しくないように
時間があると連絡をくれる。
でも、毎日、て･･･。
ギョンスさんとは
イギリスとフランスで行き来が
しやすかったので長期休暇のときには
何度か会っていた。
その時は、毎日慣れない言葉で話すストレス
から解放され、心が落ち着く時でもあった。
『チャニョルとは？連絡とってるの？』
ある時ギョンスさんに聞かれた。
「毎日。」
『毎日？！大変だね。あ、
ごめん、楽しいよね。笑』
「ニョルは優しいから。笑」
『それだけかな･･･
僕たちがこうして会っていることは？』
「え？あ、うん。特に言ってないけど。」
『彼が知ったら怒るかな。笑』
「ニョルは滅多に怒らないよ。笑」
ギョンスさんは、深い眼差しで
私を見ていた。
また、何か言いたそう･･･
ギョンスさんとはこうして
何度も会っているけれど、
お互いに恋愛に発展するような
感情は持っていなかった。
勿論、そんなことを口に出して言う訳では
ないけれど互いにそう感じていた。
男と女でも、友情は成り立っている、
と私は思っている。
大学4年の12月。
クリスマスの3日前に
ニョルがフランスへ来ると連絡をくれた。
ギョンスさんにそのことを話し、
良かったら皆で食事に、と誘ったけれど
『久しぶりに恋人に会うのに、
僕はいないほうがいいよ。』
と。
｢あ、確かに。笑｣
そして、ニョルを迎えるための買い出しや
部屋の飾り付けを手伝ってもらったお礼に
食事へ誘った。
二人でお店を出る頃には
街はクリスマスイルミネーションの
灯りでとても綺麗に輝いていた。
ギョンスさんは私の住むアパートまで
送ってくれ、入口まで来ると
｢ニョル？！｣
明日来るはずのニョルが待っていた。
私とギョンスさんが一緒にいることを
彼は何も言わないけれど、
目が驚きを隠せない様子。
｢明日じゃなかったの？ビックリ。
でも、良かった。ギョンスさんとも
久しぶりでしょ。｣
二人を部屋に招き入れようと勧めると
ギョンスさんは
二人の邪魔になるからと、入口で
別れを告げた。
部屋へ入ると
『綺麗な飾り付けだね。一人で？』
「あ、ううん、ギョンスさんにも
手伝ってもらったの。」
『この部屋に入った男はギョンスだけ？』
「そう、だけど。でも、」
私の話を遮るようにニョルが聞いてくる。
『今回だけ？
それとも時々二人で会っては部屋へ？』
滅多に怒らないニョルが、
話し方は静かだけれど少し苛立っている。
「ギョンスさんとは
時々会ってはいたけれど友達だもの、
それ以上のことは何も無いわ。
ニョルも彼のこと、良く解って、っ･･･」
ニョルの唇が私の言葉を遮り
私の身体は宙に浮いた。
『お前は気を許し過ぎる。』
今まで見たことのないニョル。
私の身体はベッドに強く押さえ付けられ
動くことが出来ず、
ニョルは激しく私を求めてくる。
彼は優しくて、傷付きやすい。
そして
束縛したがるところがあった。
～続く～
🌹🌹
チャニョルさんになら
むしろ
束縛されたい。❤️
実は今回で終わるかな、と書いていたら
終わらなくなってしまいました。
終わりまでもっていくと
長くなってしまいますし、
話的に区切れも良いので、
続きはまた書きます。
次回で終わるのかどうか･･･😅
日本のテレビドラマだとだいたい
12話で終わりになりますが
韓国のものは日本で放送されるときに
短くても20話(カットされまくりかも)。
あまり長くても、観るのが辛くなります。
ましてや、私ごときが書いている
素人妄想小説はなおさら。
お読み頂いている方には本当に心から
感謝申し上げます。ありがとうございます。
ここまでお読み頂きまして
ありがとうございました。
画像はフランスに行ったときに
撮ったものです。
