ベッキョンの、彼女への感情。
彼自身が気付いていないだけだろうか。
子供の頃は一緒に楽しく遊んだり
妹のように可愛いがったり、
ただそれだけだったかもしれない。
でも、流石に高校生になってまで
それだけの感情だろうか。
ベッキョンは気付いていないのではなく、
きっと悩んでいるのかもしれない。
自分の想いが何なのか
迷い始めているのだと思う。
文化祭まではバンドの練習に集中したい。
そして同じく練習に励んでいる
ベッキョンも、今は悩ませたくない。
だから文化祭の公演が終わったら
彼に言おうと思っている。
ただ、もしベッキョンの彼女への気持ちが
幼馴染み以上の愛情だとしたら、
僕は彼を傷付けることになるかもしれない。
それにもし僕たちのことに気付いていて
彼がその感情を隠して
身を引いているのだとしたら･･･
僕にとって
友情と愛情
どちらを･･･
🌹
ベクは私とニョルのことを
多分、気付いている。
それでも何も言わないのは
それがベクの優しさだから。
肝心なことは茶化さない。
いつも明るくてお調子者のように見えるけど
誰にでも同じように優しく接している。
そこがベクの凄いところ。
強くて優しいベク。
入学式の日、
直ぐに私のニョルへの気持ちを気付いたのも
子供の頃からずっと
私を見ていてくれたから。
そして夏祭りの夜は二人にしてくれた。
だから、
その後のことをきちんと伝えなくては
いけないことは解っている。
ベクの優しさに甘えていてはいけない。
いつまでの子どもの頃のように
頼ってはいけない。
でも、なかなか言い出せないのはどうして？
🌹
あいつもニョルも何も言わないけれど
俺はあの二人は夏祭りの夜
上手くいったのだと思っている。
あいつが入学式の日に見せたニョルを
見つめる顔。
その時は今までのように、
あいつが喜ぶのなら、と思い
協力すると言った。
でも、何故か俺は夏祭りの夜、
あいつらが二人になるとき
笑顔で見送ることが出来なかった。
そして薄々二人の関係に気付いていながら
いつものように笑って聞くことも
出来ない。
俺はあいつのことを、
もう幼馴染みではなくそれ以上の感情で
見ていたんだ。
訳のわからないモヤモヤした気持ちは
そのせいなんだ、と気付いたときは
あいつはニョルのことを見ていた。
でも、あいつはそんなことは
気付いてはいないだろう。
今まで通り幼馴染みのいい兄ちゃんで
構わない。
あいつはニョルが好きなのだから。
ただ、
このまま二人のことを気付いていない
フリをするのは良くない。
ニョルは優しい奴だから
ニョルとなら･･･
だから文化祭の後にニョルには言おう。
あいつを
大切にしてほしい、
寂しい思いをさせないでほしい、と。
俺の気持ちは二人に
知られてはいけないんだ。
～続く～
🌹🌹
昨夜、録画しておいた
｢太陽を抱く月｣の最終回を観てまた号泣。
イ･フォンと陽明君。
｢奇皇后｣でなら
タファンとワン･ユ。
時代劇は良いわ。
それぞれがそれぞれを思いやる
優しさがありますもの。
例えそれが恋敵であろうとも。
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