妄想小説
万葉集と妄想 春の園(*) 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ娘子(をとめ) 万葉集 巻第十九 4139(旧国歌大観番号) 4163(新編国歌大観番号) 【現代語訳】 春の園、園一面に紅く照り映えている桃の花、 この花の樹の下まで照り輝く道に、 つと出で立つ娘子よ…
冬はたい焼き 明日、 僕ドバイに行くから。 お顔のお手入れをしながらの いきなりのご連絡。 え? 明日? どうしてそういうこと 前の日の夜になってからしか言ってくれないの? だって…… そんな顔したいのは 私の方なんだけど…… ほらもぉ、 ビビの顔見てよ …
薔薇の花 美しい鼻筋と キュッと結ばれた口 憂鬱な雰囲気を漂わせ 伏目がちに通り過ぎて行く男性 その手には ボロボロになった一冊の詩集が 決して目立つ人ではないのに 彼の姿が小さく見えなくなるまで 私は彼から目を離すことが出来なかった 時代を遡った…
これからも君と こんばんは。 聖葉と申します。 カイさんは、いつも私をそういう気持ちにさせるの何故? pic.twitter.com/sQqvA0T8X0— 聖葉 (@loveLOEYseiha) 2019年9月7日 ということで妄想短編小説です。 カイさんのInstagramを拝見したときから これはお…
「何度でもあなたと巡り逢う」 優しく、ゆっくりと、そして何度も、 寝乱れた私の髪を耳にかけるニョルの指。 時折頬に触れるその指の感触で 私は目を覚ました。 「おはよう・・・」 私は彼の頬を指先でなぞる。 『夕べは・・・』 言いかけたニョルのその唇を 私は…
「優しさと束縛」 ニョルと私はあれからずっと 付き合っている。 高校を卒業するまで ベクとも相変わらずふざけあっていて 私たち三人は本当に仲が良かった。 ギョンスさんはマイペースながらも やはり仲が良かった。 ベクとニョルは同じ大学へ、 ギョンスさ…
『二人の間で』 「おまっ、今の話聞いてたのか?」 ベクは、私に聞いた。 その言い方は責めるのではなく とても優しい。 『ごめんなさい。片付けどうなったかな と思って来てみたら、二人の話し声が 聞こえたから・・・』 ベクの優しさが私の胸を締めつける。 …
『文化祭の日に・・・』 ギョンスさんの中学生の時の話を聞いてから どうして彼は私だけに話したのか、 どうして彼はあれから何も言わずに 普通にベクやニョルと笑っているのか、 私には解らないまま、 あっという間に一週間が過ぎ、 文化祭の日の朝を迎えた。 …
『初恋には執着し過ぎないほうがいい・・・』 ギョンスさんは私のほうに向き直ると 静かに話し始めた。 『僕がアメリカにいた頃、中学2年の時だ。 僕には心から愛した人がいた。でも、 中学生だからということで、お互いの親は 単なるガールフレンド、ボーイフ…
9月、新学期が始まるとともに 帰国子女が私たちのクラスに編入してきた。 とても落ち着いていて大人びた雰囲気の人。 彼の名前はギョンスさん 彼は愛想が良いとは言えないけれど 男子も女子も彼に憧れている人が いつの間にか増えているらしい。 彼の眼差し…
ベッキョンの、彼女への感情。 彼自身が気付いていないだけだろうか。 子供の頃は一緒に楽しく遊んだり 妹のように可愛いがったり、 ただそれだけだったかもしれない。 でも、流石に高校生になってまで それだけの感情だろうか。 ベッキョンは気付いていない…
あの夜、ニョルとあいつは どうなったのだろうか。 あいつの想いは伝えられたのか? それとも振られたのか? いやまてよ、 二組に別れて行動しようと合図してきたのは ニョルだ。 じゃあ、ニョルもあいつのこと・・・ そうか、 そうだったのか。 も?!も、て …
こんばんは。 Ekkyonと申します。 ブログをお読み頂いております皆様 本当にありがとうございます。 また、読者になって頂きました皆様 心より御礼申し上げます。 ただいま6話分まで公開させて頂き、 まだ続く予定でございます妄想小説について ご連絡させて…
高校で知り合ったベッキョンと僕は 直ぐに意気投合し、バンドを組んだ。 入学式の日、教室で僕の隣の席に 座っていた女の子は彼の幼馴染みだという。 他の女子は僕のことをアイドルか 何かのように、見かけてはひそひそと、 そしてわざと聞こえるように 格好…
出店が並ぶ神社の参道はとても賑やかで いつもの見慣れた静かな神社とは違い 少しだけ大胆な気持ちにさせてくれる、 そんな気がする。 ニョルに握られた右手、そっと握り返すと 顔を見合わせて照れ笑いをした。 「あー、2人とも可愛い! あれ?べっちゃん、妹…
Ekkyonと俺は家が隣ということもあり 子供の頃から一緒に遊んでいた。 『あなたは男の子なんだから Ekkyonちゃんが怪我をしないように 気をつけてあげてね。』 と母親からよく言われていた。 歳の離れた兄貴しかいない俺は 妹が出来たみたいで嬉しかったから…
高校に入学してから初めての夏休み。 バンドを組んだベクとニョルは 文化祭に向けて毎日練習している。 それは良いのだけれど、 どうして私までそれに付き合わなきゃ ならないの?! 「お前、どうせ暇だろ? 弁当作って練習場に持って来て。」 ベクがそう言う…
入学式が終わり、ベクと一緒に帰っていると 「お前、チャニョルて奴に 一目惚れしただろ。」 と、いつになく真剣な目をして 私に言ってきた。 今日、クラス中の女子の注目を集め 私の隣の席に座った男子のことだ。 「え?!どうして?・・・・・解る?」 少し顔が…
ベッキョンとは血液型も星座も同じ。 だからといって気が合うかというと、 お互い似過ぎていてぶつかってばかり。 それでも家が隣同士の幼馴染みということで いつも(仕方なく)行動を共にしていた。 小、中だけではなく 高校まで同じ学校になってしまい、 お…